単純性肝胞の1例：Em18-WBによる鑑別診断の有用性

青木 貴徳; 紀野 修一; 山崎 弘貴; 小原 充裕; 葛西 眞一; 山 浩; 伊藤 亮

doi:10.11405/nisshoshi.103.955

症例報告

単純性肝胞の1例：Em18-WBによる鑑別診断の有用性

青木貴徳, 紀野修一, 山崎弘貴, 小原充裕, 葛西眞一, 山浩, 伊藤亮

著者情報

キーワード: 肝胞性疾患, 肝多包虫症, Em18血清診断

ジャーナルフリー

2006 年 103 巻 8 号 p. 955-960

DOI https://doi.org/10.11405/nisshoshi.103.955

詳細

抄録

多房性胞性病変を有し，肝多包虫症が疑われた72歳の女性に対し，多包虫粗抗原を認識するウエスタンブロットと，精製抗原であるEm18を認識するウエスタンブロットを行ったところ，前者は陽性，後者は陰性の結果であった．約1年半経過観察後，手術を施行した．病理は単純性肝胞で，多房性胞病変で肝多包虫症を疑う場合の鑑別診断には，Em18を認識するウエスタンブロットが有用であった．

責任著者(Corresponding author)

J-STAGEへの登録はこちら（無料）