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Value-Focused Thinkingは、代替案を所与とするのではなく、代替案集合自身をゼロベースから作り出して、より本質を押さえた意思決定をするための方法論である。複雑な問題を整理するのに優れているため、多くの利害関係者の意見を同時に扱うことができ、公共事業計画における決定に多く使われている。
本研究の目的は、従来のValue-Focused Thinkingではファシリテータが1人で行っていた目標の構造化、目標間の重み付けを、多くの利害関係者の意見を同時に扱うために、利害関係者のおかれている立場ごとに行い、それに基づき目標の重みを統合することを提案する。そして、その有効性についても検討する。