1973 年 1973 巻 9 号 p. 1770-1775
ポリ(Ω-メチル-L-グルタマート)(PMG)の汎用有機溶媒への溶解性の向上と,その化学反応に関する基礎的知見を得る目的でエステル交換反応を行なった。反応はエチレソジクロリド(EDC),またはEDC-ジオキサン中,強酸を触媒とし,60 70℃で行なった。アルコールとしては,イソプロピルアルコール,エチレンクロロヒドリソ,アリルアルコール,N-ヒドロキシエチル-2-オキサゾリドソなど8種類を用いた。多くのアルコールの場合,反応率80%以上の試料が容易に得られ,これはジメチルホルムアミド,EDC,アセトン,クロロホルムなど多くの溶媒に可溶となった。また,生成するメタノールを除去しながら反応を行なえば,完全に置換することができ,しかも生成物の外観はPMGのそれとまったく同じで,着色などの変化はなく,分子量の低下も認められなかった。
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