1974 年 1974 巻 4 号 p. 784-788
部分四級化したポリ(ビニルピリジソ)(QPVP)を高分子配位子とする銅(II)錯体を均一触媒として2,6-キシレノール(XOH)の酸化重合をジメチルスルポキシド(DMSO)溶媒中で行ない,高分子錯体の静電場が触媒活性におよぼす効果を検討した。銅-QPVP錯体は,DMSO溶媒中でキレート型構造をとり,この錯体触媒によるXOHの重合速度は銅-ピリジン(Py)低分子錯体,銅-ポリ(ビニルピリジン)(PVP)錯体による重合にくらべ大きい。重合の動力学的取り扱い,中性塩添加効果,単量体種の影響などから,QPVP錯体の太きな正電荷による単量体アニオンとの静電的相互作用が明らかにされた。QPVP配位子の四級化率が20~50%で触媒活性が大きく,QPVPの重合度とともに触媒活性は増加する傾向にある。におよぼすQPVP配位子の静電的効果を検討した。
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