日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
Print ISSN : 0369-4577
銅-部分四級化ポリ(ビニルピリジン)錯体を触媒とする2,6-キシレノールの酸化重合における静電効果
土田 英俊西出 宏之西山 敏夫
著者情報
ジャーナル フリー

1974 年 1974 巻 4 号 p. 784-788

詳細
抄録

部分四級化したポリ(ビニルピリジソ)(QPVP)を高分子配位子とする銅(II)錯体を均一触媒として2,6-キシレノール(XOH)の酸化重合をジメチルスルポキシド(DMSO)溶媒中で行ない,高分子錯体の静電場が触媒活性におよぼす効果を検討した。銅-QPVP錯体は,DMSO溶媒中でキレート型構造をとり,この錯体触媒によるXOHの重合速度は銅-ピリジン(Py)低分子錯体,銅-ポリ(ビニルピリジン)(PVP)錯体による重合にくらべ大きい。重合の動力学的取り扱い,中性塩添加効果,単量体種の影響などから,QPVP錯体の太きな正電荷による単量体アニオンとの静電的相互作用が明らかにされた。QPVP配位子の四級化率が20~50%で触媒活性が大きく,QPVPの重合度とともに触媒活性は増加する傾向にある。におよぼすQPVP配位子の静電的効果を検討した。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top