1993 年 1993 巻 5 号 p. 612-616
種々の酢酸ランタニド水和物の,リン酸トリエチルの共存下,1,4-ブタンジオール中でのグリコサーマル処理を検討した。ランタン~ ユウロピウムの場合,単斜晶のオルトリン酸塩が,ジスプロシウム~ルテチウムの場合正方晶のオルトリン酸塩がそれぞれ単一相で生成した。ガドリニウムとテルビウムの場合,単斜晶と正方晶の二つのオルトリン酸塩がそれぞれ同時に生成し,処理温度の上昇にともない正1方晶の割合が増加した。さらにガドリニウムおよびテルビウムの正方晶オルトリン酸塩の生成温度は水熱法の場合より低くかった。本処方で得られたオルトリン酸塩は結晶子径が15~50nmの微結晶からなっていた。
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