2001 年 8 巻 1 号 p. 1-32
日本人のHLAハプロタイプをHLA-A, -C, -B, -DRB1, -DRB345, -DQA1, -DQB1, -DPB1の8座位におけるHLA遺伝子型4桁レベルで分析した. 特にクラス1領域において血清学的タイピングで判別不可能な対立遺伝子, 例えばA*0201やA*0206などが, それぞれ他ローカスとどのような関連を保持しているかを具体的な数値で示すことが目的である. そして比較的低頻度な対立遺伝子が構成するハプロタイプを示す方法を工夫してみた. クラス1領域ではA2, A26, B13, B44, B61, B62, B39および血清学的タイピング困難なcローカスにおいて特徴的な関連が認められた. クラスn領域ではDR-DQ間の非常に高い相関が確認され, DP座でもある程度の関連が認められた.