高分子論文集
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ノルボルナジエンジカルボン酸無水物とエポキシ化合物との開環共重合による光反応性ポリエステルの合成
津幡 晃徳亀山 敦西久保 忠臣
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1996 年 53 巻 9 号 p. 530-536

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抄録

主鎖にノルボルナジエン (NBD) 構造を有する光エネルギー変換・蓄積機能を有するポリエステルの合成について検討を行った. 2, 5-ノルボルナジエン-2, 3-ジカルボン酸無水物 (NBDA) とフェニルグリシジルエーテルとの開環共重合を, 触媒として二塩化スズを用い, 室温で3日間行った結果, 数平均分子量3500程度の主鎖にNBD構造を有するポリエステルが高収率で得られた. さらに, NBDAと種々のエポキシ化合物との開環共重合を行い, 対応するポリエステル類が得られた. これらポリマーのフィルムを光照射するといずれも約7時間でほぼ定量的にNBD残基からクワドリシクラン残基へと光原子価異性化反応が進行した. この光反応は4, 4′-ビス (ジエチルアミノ) ベンゾフェノンの添加で増感された. 光照射後のポリマーの蓄熱量は70~79kJ/mol程度であることが明らかにされた.

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