1978 年 22 巻 4 号 p. 234-237
1. わが国においては,BT剤の力価検定はカイコを用いて行なわれているが,これはただちに害虫に対する力価を示すものではなく,防除対象害虫による力価検定法の確立が必要である。
2. 人工飼料で飼育したコナガ幼虫を用い,BT剤の生物検定法について検討した結果,これによる力価検定が可能となり,PXU (Plutella xylostella unit)によって表示することができた。
3. PXUおよびBMU (Bombyx mori unit)の相関を調べた結果,高い相関r=0.997(p<0.001)が認められた。BMUの推定値は回帰式Y=0.748X+50.4(X;PXU)から得られた。
4. 上記回帰式を用い,実測PXUより推定されるBMUは実測値と非常に近似した。