分析化学
Print ISSN : 0525-1931
滴下水銀電極を用いる界面張力滴定における電極電位の役割
大崎 知恵神原 富民
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1974 年 23 巻 6 号 p. 664-669

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抄録

水銀・溶液界面の界面張力を追跡して滴定終点を知る界面張力滴定について研究した.この方法は,被滴定液中でポーラログラフ用の毛細管から水銀を滴下させ,その滴下時間を測定し,水銀・溶液間の界面張力の尺度として用いる水銀滴下時間法によるものである.Tateの法則により,滴下時間は界面張力に比例する量であるので,滴下時間を追跡測定すれば界面張力滴定が可能である.すでに報告された滴定例である陰イオン性界面活性剤のテトラフェニルホウ酸ナトリウム(Na・ph4B)を陽イオン性界面活性剤ゼフィラミン(Zeph・Cl)で滴定する沈殿滴定の系について,界面張力滴定曲線の形の解析を試みた.また,界面活性指示薬を用いる方法をも含め,その後新しく開発された界面張力滴定例についても述べる.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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