土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第35巻(論文)
排水・非排水繰返し載荷履歴が中密豊浦砂のせん断剛性率と液状化強度に及ぼす影響
呉 杰祐清田 隆片桐 俊彦
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2016 年 72 巻 4 号 p. I_482-I_488

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抄録

 液状化の判定は標N値を用いて行われるが、N値と相関の高い地盤の密度が一定であっても、土粒子構造の違いにより液状化強度が変化することが知られている。そこで本研究では、相対密度一定条件(Dr=50%)で変化する豊浦砂供試体の微小せん断剛性率と液状化強度の相関性を検討した。供試体の密度を大きく変えることなく土粒子構造を変化させるため、本研究では両振幅鉛直ひずみ0.1%の排水せん断履歴、および液状化履歴を供試体に与えた。排水せん断履歴回数が増加するほど動的せん断剛性率と液状化強度の値が上昇することを確認した。また、液状化履歴を受けた供試体は、せん断剛性率と液状化強度の値が低下する傾向も確認した。これらの実験結果を基に、本研究では相対密度50%の豊浦砂供試体が有し得るせん断剛性率と液状化強度の上限・下限について考察を行った。

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© 2016 公益社団法人 土木学会
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