土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
流体ー弾塑性体連成粒子法によるケーソン防波堤越流洗掘型津波被災過程の数値解析
五十里 洋行後藤 仁志江尻 知幸小西 晃大
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_1033-I_1038

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抄録

 ケーソン防波堤の越流洗掘型津波被災過程を数値解析によって再現するためには,津波の防波堤越流による落下水脈の記述,それによるマウンド・地盤の洗掘・変形,さらにはケーソンの滑動・転倒を解かなければならない.ここで,防波堤の粘り強さの正確な推定の鍵を握るのは,マウンドおよび地盤の変形である.洗掘の進行によって時系列的に変化するマウンド・地盤内応力分布が変形を引き起こし,ケーソンの転倒につながる.本研究では,マウンドおよび地盤を弾塑性体として扱うことで地盤内応力を計算し,その応力に基づいてそれらの大変形をも解く数値モデルを開発する.粒子法のフレームワークを用いてこれらを実現し,落下流による洗掘から,マウンド・地盤変形,そして最終的なケーソン移動までを包括的に記述できる数値モデルを提案する.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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