2014 年 29 巻 1 号 p. 12-17
2001年から2012年までの12年間に当科を受診し病理組織学的に診断した乳房外Paget病47例について検討した。男女比は2.3:1で初診時平均年齢は74歳であった。部位は外陰部が39例,肛囲が6例,腋窩と外陰部併発が2例であった。病期分類は皮膚悪性腫瘍取扱い規約に準じて行い,病期ⅠAは22例,病期ⅠBは3例,病期Ⅱは8例,病期Ⅲは7例,病期Ⅳは2例であった。局所再発は47例中6例に生じ,再発までの期間は8ヵ月~21年10ヵ月で平均119.7ヵ月であった。遠隔転移は47例中5例に認め,転移までの期間は9~50ヵ月と局所再発に比べ短かった。遠隔転移を来した5例中血清CEA値が高値だった3例は全て腫瘍死しており,血清CEA値は病勢と予後を反映すると考えられた。